道路から線路へ、その場で変わる。阿佐海岸鉄道DMVに乗る旅
情報確認日:2026年9月24日
バスの姿で道路を走り、そのまま鉄道車両になってレールへ。徳島と高知の県境で走るDMVは、目的地ではなく「移動そのもの」を旅の主役にできる珍しい乗り物です。
「列車に乗るために駅へ行く」のではなく、乗っていた車両そのものが道路から線路へ入っていく。徳島県海陽町と高知県東洋町を結ぶ阿佐海岸鉄道のDMV(デュアル・モード・ビークル)は、そんな少し不思議な移動を実際の公共交通として体験できる乗り物です。阿佐海岸鉄道では2021年12月25日からDMVの本格営業運行を開始しており、公式には「世界初本格営業運行」と案内されています。
面白いのは「乗ったまま変わる」こと
DMVは道路ではゴムタイヤで走るバスの姿をしています。ところが阿波海南駅や甲浦駅のモードインターチェンジに入ると、鉄道用の車輪を出して鉄道モードへ切り替わります。乗客は別の車両へ乗り換える必要がありません。数分前まで一般道を走っていた小さな車体が、そのままレールの上を進んでいきます。
阿佐海岸鉄道の案内では座席は18席。大きな観光列車ではなく、むしろ小さな車両だからこそ、道路と鉄道の境目を越える仕組みが近く感じられます。鉄道好きだけの乗り物というより、「移動そのものを旅の主役にしてみたい人」に向いています。
通常ルートでは、阿波海南文化村から阿波海南駅へ道路を走り、阿波海南駅から海部・宍喰・甲浦方面を鉄道モードで走行し、その先は再び道路へ。土日祝には室戸方面まで走る設定もあります。運行状況は変更されることがあるため、訪問日が決まったら、旅行記事の情報だけで判断せず最新時刻表を確認してください。
アクセスは阿波海南駅を起点に考えると分かりやすい
公共交通なら、JR牟岐線の阿波海南駅が分かりやすい接続点です。ここはJRと阿佐海岸鉄道の境界駅で、DMVがバスモードと鉄道モードを切り替える様子を見られるスペースも設けられています。車で向かう場合は、阿波海南文化村などの乗降場所に無料駐車場があります。
予約は「必須」ではない。でも乗りたい便があるならしておきたい
DMVは空席があれば予約なしでも乗車できます。ただし座席数が少なく、予約客が優先です。阿佐海岸鉄道は希望便が決まっている場合、事前予約を推奨しています。予約時期や予約可能席数など細部は変更され得るため、公開時点の公式乗車案内を確認してください。オンライン予約では予約時の決済が必要となる場合があります。
運賃は区間制です。運賃は改定される可能性があるため、具体額は最新の公式運賃表で確認してください。小児運賃や割引の扱いも同様です。
寄り道は白浜海岸へ
東洋町側まで乗るなら、道の駅東洋町の目の前に広がる白浜海岸を一か所だけ寄り道に。夏の海水浴だけでなく、広い砂浜と海を眺めながらDMVを降りた後の時間を過ごせます。隣接する道の駅では地元の魚や農産物も扱っています。
この旅の主役は、目的地ではなく「道路と線路の境目を越える瞬間」。有名観光地を一つ増やすより、これまで知らなかった乗り物を一つ知ることで、休日の行き先はかなり変わります。
阿佐海岸鉄道の最新運行・予約情報は公式サイトで確認できます。
次の休日も、まず行き先を決めるのではなく、Spin-My-Tripのルーレットから「こんな乗り物があったのか」を探してみてください。
出典
- 阿佐海岸鉄道「DMVとは」
- 阿佐海岸鉄道「DMV乗り方ガイドブック / 乗車案内」
- 阿佐海岸鉄道「阿波海南駅」
- 阿佐海岸鉄道「阿波海南文化村 乗り方・降り方」
- 阿佐海岸鉄道「2026年3月 平日通常ダイヤ再開・土日祝一部運休のお知らせ」
- 東洋町「白浜海水浴場(白浜海岸)」
- 東洋町「道の駅 東洋町」
料金・営業・運行などは変わることがあります。お出かけ前に公式情報をご確認ください。